情緒学級では、授業中に気持ちが高ぶり、その場で活動を続けることが難しくなる子どもがいます。
大声を出す、物に当たる、暴言を吐く、教室から飛び出そうとするなど、本人や周囲の安全に関わる行動へつながることもあります。
そのようなときに使える支援の一つが、クールダウンです。
本記事では、クールダウンを、
気持ちと行動を整え、安全に次の活動へつなげるための仕組み
として扱います。
単に子どもを教室から出すことや、その場で静かにさせることが目的ではありません。子どもが自分の状態を整え、必要に応じて元の活動や次の活動へ移れるようにするための支援です。
クールダウンという名称がすべての学校で使われているとは限りません。「気持ちを整える時間」「休憩」「リセット」など、別の呼び方を使っても構いません。
私自身は「クールダウン」という言葉で混乱した子どもを経験しなかったため、本記事ではこの名称を使います。
クールダウンは、子どもを追い出すためのものではない
クールダウンを取り入れるときに、最初に確認しておきたいことがあります。
それは、クールダウンを、
邪魔をする子どもを教室から出すための対応
にしないことです。
子どもが怒ったり、大声を出したりしたときに、教師が一方的に「出ていきなさい」と伝えるだけでは、本人にとってクールダウンが罰や隔離と結びつく可能性があります。
クールダウンは、本人が気持ちを整えるための支援です。
また、元の活動へ必ず同じ形で戻すことだけが目的でもありません。
クールダウン後の状態によっては、
- 元の活動へ戻る
- 課題の量を減らして再開する
- 見学から参加し直す
- 別の方法で学習する
- その時間は終了し、後で振り返る
といった対応も考えられます。
本人の状態を無視して、必ず元の課題を最初からやり直させる運用にすると、戻ることへの抵抗がさらに強くなる場合があります。
大切なのは、その場から離れること自体ではなく、クールダウン後に安全な形で次の行動へつながっているかどうかです。

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クールダウンを作る前に、環境や関わり方を見直す
子どもが授業中に繰り返し不安定になるからといって、すぐにクールダウン場所を作ればよいとは限りません。
まずは、その場面で子どもが崩れやすくなる理由を観察します。
例えば、次のような点を確認します。
- 課題量が多すぎないか
- 活動の難易度が高すぎないか
- 授業の見通しが持てているか
- 待ち時間が長くなっていないか
- 教師の指示が分かりにくくないか
- 周囲の音や視覚刺激が強すぎないか
- 友達との距離が近すぎないか
- 勝敗や比較が強調されすぎていないか
- 成功できる活動になっているか
環境や関わり方を調整することで、強く崩れる場面を減らせることもあります。
クールダウンは、環境調整の代わりではありません。
できる範囲で環境や活動内容を整えた上で、それでも気持ちを調整するために一度その場を離れる必要がある子どもに対して、追加で用意する仕組みです。
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クールダウンが必要かどうかを考える
クールダウンは、いつでも誰にでも使えばよいものではありません。
検討する目安としては、次のような状態があります。
- 感情が高ぶると暴力や物への八つ当たりにつながる
- 大声や暴言によって、周囲の子どもが怖い思いをする
- 教室や活動場所から突然飛び出す
- その場に居続けることで、さらに興奮が強くなる
- 一度崩れると長時間活動へ戻れない
- 本人も気持ちの切り替え方が分からず苦しんでいる
- 教師一人では安全を確保しながら学級全体を見ることが難しい
例えば、勝ち負けのある活動で負けそうになると大声を出したり、物に当たったりする子どもがいるとします。
その場で教師が言葉を重ね続けるよりも、一度場所を変え、気持ちが落ち着くまで安全に過ごした方がよい場合があります。
クールダウンの必要性は、本人の行動だけでなく、周囲の安全、本人の苦痛、回復までの時間、大人の対応体制も含めて考えます。
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基本は「場所を変える」。必要に応じて「人を変える」
気持ちが高ぶっているときは、その原因となっている刺激が目の前に残っています。
友達、課題、勝敗、教師とのやり取り、周囲からの視線など、その場の何かが本人の感情をさらに高めている可能性があります。
そのため、クールダウンでは、一度物理的に距離を取ることが有効です。
場所だけでなく、必要に応じて対応する大人を変えることもあります。
子どもと担任のやり取りが互いに強くなっている場合、同じ教師がそのまま説得を続けるよりも、別の職員が見守った方が流れを切り替えやすくなることがあります。
一方で、知らない職員や関係の浅い職員へ交代すると、不安が強くなる子どももいます。
場所を変えるだけでよいのか、対応者も変えた方がよいのかは、子どもの実態とそのときの状況によって判断します。
クールダウン場所の決め方
クールダウンに使う場所は、事前に決めておきます。
その場で「どこかへ行って落ち着いてきなさい」と伝えても、本人はどこへ行けばよいのか分かりません。大人も子どもの居場所を把握できなくなります。
場所を決めるときは、次の点を確認します。
- 人通りが多すぎない
- 周囲の刺激が少ない
- 教職員の目が届く
- 危険な物が置かれていない
- 勝手に校外や別棟へ移動しにくい
- 落ち着いた後に活動へ戻りやすい
- 他の子どもと接触しにくい
教室の隅で気持ちを整えられる子どももいれば、廊下や別室へ移動した方がよい子どももいます。
場所が遠すぎると、戻るまでのハードルが上がります。一方、教室の刺激が見え続けると落ち着けない子どももいます。
教師側が安全に認められる候補をいくつか示し、その中から本人と相談して決めてもよいでしょう。
ただし、どこでも自由に選べるわけではありません。例えば、屋外や大人の目が届かない場所は、安全管理の面から認めにくい場所です。
一つの場所を複数の子どもが使う場合は、
- 使用中は一人にする
- 先に使っている子どもがいたら第二候補へ行く
- 誰が使用中かを職員が把握する
といった運用も決めておきます。
クールダウンへの入り方を決める
クールダウンを実際に使うためには、入り方を決めておく必要があります。
大きく分けると、
- 本人が自分から申し出る
- 教師が提案・促しをする
- 安全面から教師が移動を求める
という入り方があります。
本人から申し出る場合
本人が、
「クールダウンに行ってきます」
と伝え、決めた場所へ移動します。
自分の状態に気づき、強く崩れる前に申し出られるようになることは、重要な目標の一つです。
ただし、感情が高ぶり始めた場面で、言葉を使って伝えることが難しい子どももいます。
その場合は、言葉以外の伝え方を事前に決めます。
- クールダウンカードを教師へ見せる
- 机の上にカードを置く
- 決めた手の合図をする
- 場所を指差す
- 教師の問いかけにうなずく
私自身も、言葉だけではクールダウンへ入りにくい子どもに対して、カードを使っていました。
教師がカードを見せることで、言葉を重ねずに、
「今は一度場所を変える段階です」
と伝えられます。
本人がカードを示して利用を申し出る方法もあります。
言葉で何度も説得されると、さらに気持ちが高ぶる子どももいます。そのような子どもには、視覚的に短く伝えられるカードが有効でした。
教師が促す場合
子ども本人が自分の状態に気づけていない場合は、教師から短く提案します。
例えば、
「一度クールダウンしますか」
「今は少し場所を変えた方がよさそうです」
「クールダウンカードです。決めた場所へ行きましょう」
などです。
他の子どもの前で大きな声で宣告するのではなく、近くで短く伝えたり、カードを見せたりする方が、本人の尊厳にも配慮できます。
安全面から移動を求める場合
暴力や物を投げる行動が始まり、本人や周囲の安全が損なわれる可能性がある場合は、本人の選択を長く待てないこともあります。
その場合は、
「相手から離れます」
「今は安全な場所へ移動します」
と短く伝え、移動を求めます。
普段から、どのような状態になったら教師が移動を促すのかを、本人と確認しておくことが大切です。
黙って移動するのではなく、大人が把握できる合図を作る
安全管理の面から、子どもが誰にも伝えずに勝手にその場を離れる状態は避けたいところです。
ただし、「必ず文章で宣言する」という約束にすると、言葉が出にくい子どもは利用できません。
重要なのは、立派な言葉で説明することではなく、大人が移動を把握した状態で、安全に場所を離れることです。
そのため、
- 言葉
- カード
- 指差し
- 手の合図
- 教師との確認
など、その子どもが使える伝え方を決めます。
完全に崩れてから伝える練習をするのではなく、まだ余裕がある場面でカードの出し方や移動の流れを練習しておくと、実際の場面でも使いやすくなります。

クールダウン中の過ごし方を決める
場所だけ決めても、クールダウンの仕組みは完成しません。
クールダウン中に、
- 誰が見守るのか
- 大人はどの程度近くにいるのか
- どの程度話しかけるのか
- 何をして過ごすのか
- タイマーを使うのか
- 危険な行動が起きたらどうするのか
まで決めておきます。
子どもによっては、大人が隣で話しかけ続けるよりも、少し距離を取って見守った方が落ち着きやすいことがあります。
私が担任していた子どもの中にも、クールダウン中は別の職員が直接関わらず、少し離れたところから様子を見た方が落ち着きやすい子どもがいました。
ただし、大人の目が全く届かない状態にはしません。
一人にした結果、
- 怪我をする
- 物を壊す
- 勝手に別の場所へ移動する
- 校内で所在が分からなくなる
といった事態は避けなければなりません。
安全を確認できる距離を保ちながら、その子どもに合った見守り方を考えます。

タイマーを使うかどうか
クールダウン中にタイマーを使う方法もあります。
例えば、
「クールダウン場所で7分間過ごす」
と決めておけば、本人も戻る時刻の見通しを持ちやすくなります。
ただし、タイマーがすべての子どもに合うわけではありません。
残り時間ばかりを気にしたり、カウントダウンによって焦りが強くなったりする子どももいます。
時計やタイマーを使う場合は、
- 時間の見通しを持つ助けになっているか
- 残り時間への焦りを生んでいないか
- 時間が来たときに切り替えやすいか
を確認します。
時間ではなく、
- 声の大きさが戻った
- 物を蹴ったり投げたりしなくなった
- 短い問いかけに反応できる
- 本人が「戻れそう」と伝えられる
- 決めた動作を落ち着いて行える
といった状態を戻る目安にすることもあります。
深呼吸を5回続けてできたことを目安にする子どももいました。
ただし、「深呼吸ができれば必ず落ち着いている」と一律に判断するのではなく、その子どもにとって実際に有効なバロメーターかを観察します。
戻る基準は「時間」と「状態」を組み合わせる
最も分かりやすいのは時間を決めることですが、時間が経過しただけでは、まだ戻れない場合があります。
決めた時間が過ぎても暴言が続いている、物に当たろうとしている、教師の言葉が全く入らないといった状態であれば、少し延長することもあります。
その場合は、
「まだ声が大きいので、あと2分待ちましょう」
「手が落ち着いたら戻りましょう」
と、理由と見通しを短く伝えます。
事前の約束として、
「決めた時間が経っても、先生がまだ安全に戻れないと判断した場合は、少し延長することがあります」
と確認しておくとよいでしょう。
一方で、すでに落ち着いているのに、決めた時間が終わるまで長く待たせる必要もありません。
時間は絶対的な規則ではなく、見通しを持つための目安として使います。
クールダウン中に何をして過ごすか
クールダウン中の過ごし方としては、
- 静かに座る
- 深呼吸をする
- 水を飲む
- クッションを抱える
- 気持ちを紙に書く
- 短い読書をする
などが考えられます。
私は、クールダウンをご褒美の時間にしないことを重視していました。
好きな活動が魅力的すぎると、苦手な授業のたびにクールダウンへ行きたくなったり、元の活動へ戻りにくくなったりする可能性があるからです。
ただし、好きな活動を一律に禁止する必要はありません。
例えば読書が実際に気持ちを整える手段として機能し、短時間で終えて活動へ戻れる子どもであれば、選択肢にすることも考えられます。
判断するポイントは、
- 本当に気持ちを整える助けになっているか
- 終了の見通しを持てるか
- 元の活動や次の行動へ移れるか
- 特定の活動を避けるためだけに使っていないか
- 安全に行えるか
です。
クールダウンはご褒美ではありませんが、不快な時間である必要もありません。
戻り方は簡単にする
クールダウンから授業や活動へ戻る手続きは、できるだけ簡単にします。
私の場合は、
「クールダウンできたので、授業に戻ります」
と伝えられれば戻ってよいことにしていました。
言葉で伝えることが難しい子どもであれば、
- カードを教師へ返す
- 教師へうなずく
- 決めた合図をする
- 「戻る」カードを見せる
といった方法でもよいでしょう。
復帰の手続きが長いと、戻ること自体が新たな課題になります。
授業へ戻った直後に、
「なぜ怒ったの」
「何が悪かったの」
「約束を言ってみなさい」
と長い振り返りを始める必要もありません。
その時間に必要な説明だけを短く行い、活動へ戻します。
本格的な振り返りは、授業後など、本人と教師の双方が落ち着いてから行います。
利用後の振り返りは短く行う
クールダウン後の振り返りでは、長く説教する必要はありません。
例えば、
「少し早めにカードを使えましたね」
「手が出る前に場所を変えられましたね」
「落ち着いて戻れましたね」
と、できた行動を具体的に確認します。
また、
- 何をきっかけに気持ちが高ぶったか
- カードや合図を使えたか
- 場所は落ち着きやすかったか
- どのくらいで戻れたか
- 次回はもう少し早く使えそうか
を簡単に確認します。
取り組みの初期には、クールダウンの仕組みに沿って安全に動けたことを、はっきり価値づけてよいと思います。
これまで暴力や飛び出しでしか気持ちを表現できなかった子どもが、カードを示して安全な場所へ移動できたのであれば、それは明確な行動の変化です。
行動が定着してきたら、声かけを少しずつ短くします。
- 初めは具体的に認める
- 定着してきたら簡潔に確認する
- 最終的には自然な行動として扱う
という流れです。

クールダウンの仕組みは、担任一人では作れないことがある
子どもがクールダウンへ行っている間も、担任は学級に残っている子どもの授業を続けなければなりません。
そのため、子どもとの約束だけを決めても、実際に見守る大人がいなければ仕組みは成立しません。
私自身、激しく暴れる子どもを担任した際には、担任一人でその子どもと学級全体の両方を見ることが難しい場面がありました。
その子どもがクールダウンへ移動するときは、職員室へ連絡し、手の空いている職員に見守ってもらう対応を取っていました。
見守る職員は、必要以上に話しかけず、少し離れた場所から安全を確認します。
この動きは、その場の思いつきで行っていたわけではありません。管理職や関係職員と、事前に打ち合わせをしていました。
クールダウンの仕組みを作るときは、次の内容を職員間で共有します。
- 利用する子ども
- 前兆となる姿
- 本人からの合図
- 教師からの促し方
- 使用するカード
- 移動する場所と第二候補
- 見守る職員
- 見守る距離と関わり方
- 戻る時間や状態の目安
- 危険な行動が起きたときの対応
- 緊急時の連絡方法
- 利用後の情報共有方法
担任が勝手に、
「この子が移動したら、支援員の先生が対応する」
と決めることはできません。
まず、子どもの実態を関係職員と共有し、クールダウンが必要かどうかを検討します。
必要だという判断になったら、大人の動きを考えます。人手が必要であれば、管理職へ相談します。
方針が決まったら、特別支援学級の担任、支援員、交流学級担任など、日頃から本人と関わる職員へ丁寧に共有します。
必要に応じて、学校全体にも概要を伝えます。
通りかかった職員が、
「この子は今、事前に決めた場所でクールダウンをしている」
と理解していれば、突然叱ったり、勝手に別の場所へ移動させたりすることを防げます。
職員間で対応をそろえることは、子どもの安全と安心の両方につながります。
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保護者にも取り決めと経過を共有する
クールダウンの仕組みを導入する場合は、学校内だけでなく、保護者にも目的や使い方を共有しておきます。
特に、
- どのような場面でクールダウンを使うのか
- どこで、どのように過ごすのか
- 誰が見守るのか
- どのような状態になったら活動へ戻るのか
- クールダウンが罰や隔離ではないこと
を説明しておくとよいでしょう。
事前の説明がないまま、子どもから「授業中に教室の外へ出された」とだけ伝わると、保護者が不安を感じる可能性があります。
そのため、
気持ちが高ぶったときに安全に落ち着き、次の活動へつながるための支援として行っている
ことを明確に伝えます。
導入後も、利用した回数だけでなく、
- 強く崩れる前にカードを使えた
- 暴力や飛び出しが減った
- 落ち着くまでの時間が短くなった
- クールダウン後に活動へ戻れた
といった経過を必要に応じて共有します。
学校での様子だけでなく、家庭での気持ちの切り替え方や、本人が落ち着きやすい方法を保護者から聞くことも、仕組みを調整する材料になります。
保護者への伝え方や情報共有の具体的な方法については、別の記事で詳しく解説します。
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クールダウンは、すぐに使えるようになるとは限らない
場所やカード、入り方、戻り方を決めても、すぐに仕組みに沿って動けるようになるとは限りません。
気持ちが高ぶっている最中に、普段練習したことを思い出すのは難しいからです。
まずは、落ち着いているときに、
- カードを見る
- カードを教師へ渡す
- 決めた場所へ移動する
- 少し過ごす
- 戻る合図をする
という一連の流れを練習します。
完全に崩れる前の、まだ少し余裕がある状態で使えるようにすることが大切です。
使えるようになるまで時間がかかる子どももいます。
一方で、約束やカードを用意したこと自体が、「気持ちが高ぶったときには別の行動がある」という意識づけになり、実際には一度もクールダウンを使わずに済んだ子どももいました。
クールダウンは魔法のように行動を変える方法ではありません。
実際に使えるかを観察し、必要に応じて場所、合図、時間、見守り方などを調整します。
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仕組みが機能しているかを確認する
クールダウンの成果は、利用回数だけでは判断できません。
利用回数が減ったから成功とも限りませんし、利用したから失敗というわけでもありません。
次のような変化を見ます。
- 暴力や物への八つ当たりが減った
- 強く崩れる前にカードを使えるようになった
- 教師からの促しに応じて移動できた
- 落ち着くまでの時間が短くなった
- クールダウン後に活動へ戻れるようになった
- 課題量を調整すれば再参加できるようになった
- 見守る大人の関与が少なくなった
- 本人が自分に合う落ち着き方を説明できるようになった
- クールダウンを使わずに調整できる場面も増えた
- 周囲の子どもが怖い思いをする場面が減った
最終的にクールダウンを使わなくても安定して参加できるのであれば、それに越したことはありません。
ただし、必要なときに早めに利用し、安全に気持ちを整えられることも、自分の状態を調整する力の一つです。
利用回数をゼロにすることだけを目標にせず、本人が必要な支援を適切に使えているかを見ます。
まとめ|クールダウンは「場所」ではなく「仕組み」である
クールダウンは、教室の外に椅子を一つ置くだけでは成立しません。
必要なのは、
- どのような状態になったら使うか
- どこへ移動するか
- 言葉やカードでどう伝えるか
- 教師からどう促すか
- 誰が見守るか
- 何をして過ごすか
- どの状態になったら戻るか
- どのように活動へ復帰するか
- 利用後に何を振り返るか
までを事前に決めておくことです。
特に、言葉だけでクールダウンへ入りにくい子どもには、カードが有効です。
カードを本人が示す方法もあれば、教師がカードを見せて短く促す方法もあります。
言葉を重ねなくても次の行動が分かるため、気持ちが高ぶり始めた段階で支援へつなげやすくなります。
また、クールダウンは担任一人の工夫だけでは運用できない場合があります。
本人が移動している間に誰が学級を見るのか、誰が本人を見守るのかを、管理職や関係職員と事前に決めておく必要があります。
クールダウンの目的は、子どもをその場から追い出すことではありません。
本人が気持ちと行動を整え、安全に次の活動へつながるための方法を身につけることです。
子どもの実態に合わせて、場所、カード、時間、見守り方、戻り方を調整しながら、本人にとって実際に使える仕組みを作っていくことが大切です。
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